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国母今後は未定も“普通”に帰国

 スノーボード男子ハーフパイプ(HP)代表の国母和宏(21=東海大)が、異例の厳戒態勢の中、“普通”に帰国した。日本出国時に、公式服装のシャツを腰から出し、ズボンを下げた「腰パン」姿で非難を浴びたが、成田空港に到着した国母はシャツをズボンの中に入れ、サングラスも腰パンもしていなかった。約70人の報道陣が駆けつけ、警備員20人がガードする異様な雰囲気の中、笑顔もみせた。会見にも応じコーチらが謝罪すると、国母も少し首を下げた。

 フラッシュの嵐の中を、国母は笑顔で帰国した。シャツのすそはズボンの中、「腰パン」はせず、出国時に顔の半分を覆っていたサングラスもない。9日の出国時と同じなのは、鼻ピアスだけだった。

 五輪で服装問題などの騒動を起こした「時の人」とあって、成田空港には約70人の報道陣とテレビカメラ9台が駆けつけ、約200人の一般客が集まった。警備員20人が出動する異例の厳戒態勢が取られたが、到着ロビーに国母が姿を見せると、ヤジではなく、拍手がわき起こった。「がんばれー」という子供の声援も飛んだ。

 到着後は報道陣の囲み取材にも応じた。全日本スキー連盟の林競技副本部長が先に謝罪すると、国母も下を向いて少しだけ首を下げた。隣で深々とおじぎする同代表の村上を見て、照れたように笑った。舌打ちも、語尾を伸ばすこともなく、「今はすごいなんか、スッキリしてますね。いろいろあったっすけど、最後まで応援してくれた人に感謝してます」と、質問にも“普通”に答えた。

 謝罪を終えると、同じ代表の青野らの方を見て「仲間とマウンテンバイクで旅したいですね」「仲間とパーティーしたいっすね」。やはり“普通”の21歳の青年がそこにいた。五輪後の予定については「言えないです。止められてるんで」。あらためての処分の有無も含め、今後については未定のままだ。

 五輪では大技ダブルコークで着地に失敗したが、8位入賞を果たした。良くも悪くもスノーボードへの注目度を高めた。「今後のスノボの流れはこれで確実にいい方向にいくと思ってます。技のレベルが進化したからいいとかではない」と前向きに話した。【鎌田良美】

 [2010年2月22日8時55分 紙面から]


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