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リュージュのウエアはドクロと稲妻

 リュージュのバンクーバー五輪代表がアート界からバックアップを受けた。同五輪で使用するソリ、ウエア、ヘルメットの一式を現代美術作家の中村哲也氏(41)がデザイン。トータルコーディネートでイケてる日本を、滑りとともに世界にアピールする。

 中村氏は成田空港でオブジェを展示し、全米のナイキのCMにも作品を提供する著名人。他国のソリは単色系が中心でシンプルなデザインだが「ドクロと稲妻をイメージした」ソリは目を引く。同氏は「日本らしくないし、五輪らしくない。でもそれは今までの良識。日本のために、というより勝負への強い思いを表現した。140キロの命懸けの勝負をしているわけだから」と、熱く語った。

 リュージュ日本代表は昨年から、技術面では宇宙航空研究開発機構や東大の協力を得て、広報担当にニューヨーク近代美術館の仕事もしている米山佳子さんを迎え入れた。その米山さんの紹介で中村氏は、選手や関係者の情熱に共鳴し、無報酬で協力した。五輪への関心を高めてもらおうと、22日からは東京ミッドタウンでソリなど一式の展覧会が行われる。

 女子1人乗りの五輪代表の原田窓香(信州大)は「男の子っぽいイメージだけど、色合いが華麗。これで五輪で思い切り滑りたい」と、デザインに魅了された様子。速くて格好いい日本代表が氷上を駆け抜ける。【広重竜太郎】

 [2010年1月20日7時45分 紙面から]


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