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真央が新体操に挑戦する!? バンクーバー五輪フィギュアスケート女子シングルの銀メダリスト、浅田真央(19=中京大)が3日、愛知・豊田市の中京大豊田キャンパスでの報告会を行い、質疑で「フィギュアと似ている」と新体操に強い興味を示した。同じ採点競技で柔軟性や表現力などが求められるなど共通点も多い。金メダルを目指す2014年ソチ五輪へ、スケート以外の競技にも視野を広げる。大学側も「体験入部」など全面バックアップを約束した。
銀メダルを胸に母校に帰ってきた浅田の口から、意外な競技の名前が飛び出した。学生の「スケート以外に興味のあることは」の質問に、「すごくフィギュアと似ているし、1度新体操がどういうトレーニングをしているのか見てみたい」と答えた。14年ソチ五輪での金メダル獲得へ、スケート以外の競技からも貪欲(どんよく)に吸収しようという意欲の表れだった。
同じ採点競技とはいえフィギュアスケートと、リボンやフープを使う新体操は競技性が異なる。ともに演技力と表現力が重視されるが接点はほとんどない。フィギュアの選手は主にバレエで表現力や体の動きを学ぶ。中京大中京高スケート部の曽根美樹監督も「フィギュア選手の新体操? あまり聞いたことはありませんね」と話す。
しかし、浅田は「共通点」をしっかりと見ていた。フィギュアで片足を頭上で保持するビールマンポジションなどは、新体操の動きとそっくり。その柔軟性はフィギュアにも十分に取り入れられると感じていた。特にソチ五輪へ向けた課題は表現力に磨きをかけること。視野を広げて貪欲に吸収するつもりだ。日本新体操連盟の事務局も「リズムに乗って演技する点も同じ。表現力を磨くことができると思います」と太鼓判を押した。
練習拠点の中京大リンクのある豊田キャンパスでは新体操部が活動している。同大関係者は「興味のある部活にはどんどん参加してもらいたい」と、40を超える体育会クラブへの「体験入部」も後押しした。「ソチ五輪まで銀メダルを見えるところに置いて、悔しさを忘れずに頑張りたい」と浅田。レオタード姿で新体操の練習に顔を出すこともあるかもしれない。【八反誠】