ショートトラック |
バンクーバー五輪ショートトラック男子500メートルの準々決勝で敗退した吉沢純平(24)の所属する東京一番フーズ「とらふぐ亭」が、五輪特別サービスを実施する。吉沢は惜しくもメダル獲得を逃したが、同社は27日、税込み通常価格1029円のてっさ(とらふぐ刺し身)を1皿5円で提供すると発表。さらにとらふぐ空揚げも同1554円のものを半額の777円に値下げする。
同社管理部の多田福太朗さん(29)は「ベスト16に残っただけで十分です。社員全員で吉沢選手を応援して、仲間意識も強まりました。この気持ちをお客さまへの還元につなげたい」と今回のサービスについて説明した。バンクーバーへ応援に出かけている坂本大地社長も快諾したという。
同社でとらふぐを運搬する仕事をしながらスケートを続けてきた吉沢を、社員約100人がこの日、東京都新宿区のホテルに集まって声援。会場にはメダル獲得に備えて鏡開き用のたる酒も用意されていた。同僚たちは顔に日の丸ペイントを施し、太鼓を打ち鳴らしながら声をからした。準々決勝3組目で最下位の4位に終わったが、吉沢の健闘に大いに盛り上がった。
吉沢の今後について多田さんは「彼が五輪の舞台に出ることで、我々も関心が持てました。本人がソチ五輪へもやる気があれば、もちろん応援していきたいです」と支援継続を約束した。同社はてっさを金メダル獲得なら1皿1円、銀なら2円、銅なら3円で提供する予定だったが大きく方針転換。1皿5円は五輪と吉沢の「ご縁」をかけて決定したという。
サービスは3月4日から7日まで、新宿本店のほか東京、神奈川、埼玉、千葉にある全店舗で行う。ただし、てっさと空揚げはいずれも1人1皿に限定される。