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ジャンプ岡部“悩み無用”で復活目指す

 バンクーバー五輪選手団の主将を務める岡部孝信(39=雪印)が“悩み解消”で復活を目指す。スキー・ジャンプの国内2連戦、TVh杯が23日、UHB杯が24日、札幌・大倉山ジャンプ競技場(HS134メートル、K点120メートル)で行われる。今季、腰痛の影響で結果が出ていないが、結団式での決意表明も無事に務め上げ、気分一新。スランプ脱出へもう迷いはない。

 岡部は、14日に五輪選手団の主将に任命されて以来、硬い表情のままだった。会見以外ではなかなか口を開かなかったが、22日は公式練習に参加。3回飛び115・5メートルが最高と飛距離こそ伸びなかったが「表情が全然違うっしょ? 貧血を起こしそうだったよ」と、笑顔を浮かべながら久々に冗舌に語った。

 悩みだったのが、結団式での決意表明だった。所属先の先輩、原田雅彦コーチはこの大役を2度務めたが「あの人は『何とかなる』って人だけど、オレは『何とかしなきゃ』ってタイプ」と責任感は人一倍。常に頭からスピーチのことが離れなかった。少なからず影響したのか、16、17日のW杯札幌大会で29、42位と結果が出なかった。

 18日の結団式当日は、札幌から新千歳空港までの移動中、モノレールの中、会場に着いても同じ五輪代表4人を聞き役に予行練習を何度もこなした。「(セリフは)かまなかったし、85~90点。これでジャンプに集中できる」と自画自賛しながら前を向いた。呪縛(じゅばく)から解き放たれたベテランは、結果でも存在感を見せる。【松末守司】

 [2010年1月23日10時35分 紙面から]


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