フリースタイル
Freestyle Skiing愛子体験できた!夜のコースは「ハード」
【バンクーバー(カナダ)9日(日本時間10日)】女子モーグルの上村愛子(30=北野建設)が、五輪コースの「表の顔」と「裏の顔」を見破った。公式練習2日目のこの日、午後6時半から約2時間滑り込んだ。練習開始が前日より2時間以上も遅かったため、冷え込んで雪が引き締まり、コースが硬くなったことを実感。本番の13日も予選が午後4時半、決勝が午後7時半から行われるため、絶好のリハーサルになった。
練習後に上村が収穫を口にした。「今日の練習は、ハードなコースで滑れた。昨日みたいなザクザク(の雪質のコース)も滑れたので、どっちも経験できてよかったです」。昼は軟らかく、夜は固い。五輪コースの表と裏を、わずか2日間で把握した。
予選は午後4時半、決勝はその3時間後に行われる。前日午後4時すぎから練習した後は「ザクザクの雪で春の雪みたいだなと思った」と話していたが、夜は一変。予選を通るための滑りと、決勝で勝負する滑りは違う。異なる雪質への対応も欠かせなくなった。
この日、コースの難しさを象徴するシーンもあった。06年トリノ五輪金メダルで、今季W杯個人総合1位のハイル(カナダ)が前のめりに転んだ。第2エア後に板をコブに引っかけ、雪面に顔面を強打。優勝を本命視される地元選手でさえ、あり得ないようなミスをした。
上村は練習中、第2エアのバックフリップ(後方宙返り)は1本にとどめた。「雪がハードだと体にも負担が掛かるんで」。10日は休息を取る。五輪4度目らしく練習過多にならず、準備ができるようになった。
攻略のポイントは、すでに頭の中にある。「何も考えずに滑れるコースではないと分かっているので、しっかり滑りたい。アタックするというより、コースから逃げないことがポイント。(雪が)硬くても緩くても、ちょっと怖いなと思うコースですから」。
高野ヘッドコーチは「雪が締まって、エッジング(板のエッジを利かせること)が必要になる。スキーをスライドさせる選手は、問題が発生する。器用さが必要になるし(コースは)日本人向き」と指摘した。天気予報では、10日から2日間は雨。生き物のように変わるコースをものにすることが、メダル取りへの条件になる。【佐々木一郎】
[2010年2月11日9時30分 紙面から]
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