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複合団体6位世界の背中は遠かった/複合

右から第1走者加藤、第2走者高橋、第3走者渡部、アンカー小林(共同)
右から第1走者加藤、第2走者高橋、第3走者渡部、アンカー小林(共同)

<バンクーバー五輪:ノルディック複合・男子団体>◇23日(日本時間24日)◇ウィスラー

 スキー複合で昨季の世界選手権団体を制し、王者として挑んだ日本は、6位に終わった。前半ジャンプで4位につけ、後半距離に懸けたが、順位を2つ落とした。前回トリノ五輪と同じ順位。4大会ぶりのメダルを期待されるチームに成長したが、世界の背中はあまりにも遠かった。

 陽気なエースから笑顔が消えた。アンカーの小林範仁(27=東京美装)は、ゴール後、ヒザに手をやりうなだれるようにしばらく動かなかった。前半ジャンプで4位につけ首位と41秒差でスタートしたが、アンカーの小林に渡るまでに5位に落ち、3位ドイツには36秒差と勝負は決していた。小林は「ミラクルは起きなかった。力の差がばっちり出た」と完敗を認めた。

 後半距離型に生まれ変わり、昨季、14年ぶりに世界の頂点に立ったが、その走力で力の差を見せつけられた。「だんご状態が理想」(成田監督)だったが、高速コースで最初から飛ばす外国勢についていくのがやっと。ばらける展開で終盤でスパートされると1、2走の加藤、高橋だけでなく走力が高い渡部さえも置き去りにされた。渡部は「ボクの走力不足」と嘆いた。

 トリノ五輪と同じ順位も高橋は「前回はただ参加しての6位。今回は戦った感覚がある」と手応えを口にする。「複合王国」再生はまだ始まったばかりだ。

 [2010年2月25日8時22分 紙面から]


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