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真央自己ワーストSP6位/フィギュア

SPで6位と出遅れてしまった浅田(撮影・上田博志)
SPで6位と出遅れてしまった浅田(撮影・上田博志)

<フィギュアスケート:ロシア杯>◇初日◇23日◇モスクワ・メガスポルト

 【モスクワ=高田文太】女子ショートプログラム(SP)で、浅田真央(19=中京大)が、シニア国際大会で自己ワーストとなる51・94点どまりで、同じく自己ワーストタイの6位発進となった。SP3位と出遅れ、総合2位に敗れた先週のフランス杯に続き、目標のSP首位スタートを切ることはできなかった。

 演技を終えた浅田は表情を曇らせたままだった。冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は両足で着氷した上、予定していた2回転トーループとの連続ジャンプにすることはできず、大幅に減点された。得点は07年11月フランス杯での56・90点を大きく下回る51・94点。順位もフランス杯の3位発進どころではなく、07年12月のGPファイナル、今年2月の4大陸選手権と並ぶ、自己ワーストのSP6位となった。フランス杯の薄い水色から衣装をピンクに変えて、ゲン直しを図ったが、効果は表れなかった。

 先週のフランス杯ではライバル金妍児(韓国)に、シニア国際大会8度目の直接対決で、過去最大となる総合36・04点もの大差をつけられ、2位に敗れた。同杯最終日のエキシビション後、その日のうちにパリからモスクワに飛んだ。翌日には氷上練習を再開。浅田は「疲れは大丈夫です」と気丈だが、日本スケート連盟関係者は「連戦の疲れはある」。前日22日の練習では、珍しく3回転半で2度続けて転倒するなど疲労をのぞかせていた。

 そんな浅田を支えたのはタラソワ・コーチの言葉だった。ロシア入り後に「今度の試合は自分との戦い。自分に負けず、自分を信じて自分に勝ちなさい」と、声をかけられた。フランス杯で同コーチは「真央よりも良い演技をできる選手はいないのだから(ミスで)他の選手に得点をプレゼントする必要はない」と、本来の力を出し切れば金を上回れると確信。今大会は「自分を信じる」、つまり「自信」を取り戻すための大会と位置付けていた。

 そんな中で、今回もSPの出遅れという課題は克服しきれなかった。それも金不在の中、安藤にも先を越されたショックは大きい。浅田はまだ本来の姿は取り戻せていない。

 [2009年10月24日10時17分 紙面から]


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