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Figure Skating真央、五輪へ演技変えたい/フィギュア
<フィギュアスケート:ロシア杯>◇最終日◇24日◇モスクワ
【モスクワ=高田文太】浅田真央(19=中京大)のGPファイナル(12月3日開幕、東京)出場が絶望的となった。ショートプログラム(SP)6位で臨んだ24日の女子フリーで98・34点、総合150・28点で5位と、いずれも自己ワーストに終わった。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を2度とも失敗し、深夜にタチアナ・タラソワ・コーチと今後について緊急会談。SP、フリーともに中身をシンプルにし、ジャンプなどの精度を上げていくことを、一夜明けて明かした。SP3位の安藤美姫(21=トヨタ自動車)が逆転で、3季ぶり2度目のGP優勝を果たした。
惨敗から一夜明けた浅田は、すっきりとした表情だった。バンクーバー五輪代表内定一番乗りのチャンスのある、GPファイナル出場はすでにあきらめ「照準は全日本選手権(12月25日開幕、大阪)。今回の試合でたくさんの課題も方向性も見つかった。あと2カ月で修正していきたい」と、はっきりとした口調で話した。
フリー終了後の前夜、タラソワ・コーチと1時間余りホテルで話し合った。復活プランのキーワードは「シンプル」だった。現在演じるSP、フリーともに、冒頭の3回転半を筆頭に高難度の技ばかりで構成されている。「SPもフリーも中身がギューギューに詰まっていて、1つ遅れると全部遅れてしまう」。ジャンプの失敗は命取り。それが浅田に重圧をかけていた。今後は「曲(SP=仮面舞踏会、フリー=鐘)は気に入っているのでこのまま。もう少し余裕を持てるように中身を変えたい」と、ジャンプとジャンプの間をつなぐ演技などを簡単にして、1つ1つの精度を上げていく計画だ。
根本的に曲から変える計画もあった。24日のフリーで浅田は3回転半を2度跳んだがともに失敗し、05年のシニア転向後、自己ワーストの総合150・28点。3回転半は今季通算8度跳んで7度失敗。「トリプルアクセルのことを意識したくないけど、どうしても力が入ってしまう。体に悪いところはないし、ジャンプも崩れていない。あとは気持ち」。フリー終了後、タラソワ・コーチは「真央が希望すれば、新しいプログラムは1日でつくることもできる」と話し、浅田も「先生も曲やジャンプの構成を変えるか悩んでいた」と明かしたが、最終的には微修正にとどめた。
タラソワ・コーチは「技術的な問題はない。このような時期はすべての選手にある。自信を失っている」と分析。だが「トリプルアクセルをやらなければ滑りやすくなるけど、これを決めれば真央は歴史に残る」。リスクを恐れていては五輪金メダルには届かない。浅田もSP、フリーで計3度跳ぶ3回転半には依然と意欲的だ。
次戦濃厚の全日本選手権は、五輪代表が決まる大一番。今後、新演技を公式戦で試す余裕はないが、浅田は「トリプルアクセルを3発跳ぶ。それができた時には高い点が出る」と復調を信じている。約2カ月後、生まれ変わった姿を見せることができるかどうか。
[2009年10月26日9時23分 紙面から]
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