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Figure Skating美姫「90%ラッキー」連続V/フィギュア
<フィギュアスケート:NHK杯>◇2日目◇7日◇長野市ビッグハット
ショートプログラム(SP)2位の安藤美姫(21=トヨタ自動車)が、2週前のロシア杯に続くGP2連勝を飾った。フリーでも2位となり、総合では162・55点で逆転優勝。女子一番乗りでGPファイナル(12月3日開幕、東京)出場を決めた。もっとも芸術要素は高評価されたが、得点源の連続ジャンプで転倒するなどミスを連発。ライバル勢の自滅もあり、本人も「90%ラッキー」と納得していなかった。来年2月のバンクーバー五輪でのメダル獲得へ、今後は全大会で高難度の2連続3回転に挑戦する意向。
安藤はいきなりつまずいた。3-2回転を予定していた冒頭の前半ジャンプの着氷が乱れ、回転不足となった上に単発に終わった。これで自信を失い、直後の連続ジャンプも後半の3回転を2回転でまとめた。さらに3-2-2回転を予定していた終盤も、2つ目のジャンプで転倒。得点源となる3つの連続ジャンプは、1つも予定通りに跳べなかった。
総合162・55点は今季のGPシリーズ4戦で最少の優勝スコア。フランス杯で金妍児(韓国)がマークした歴代世界最高得点とは50点近い開きがある。「消化不良に終わってしまい、100%の演技を見せることができなかった。うれしい気持ちが10%で、90%がラッキー。今日のようなパフォーマンスでは、世界と戦えない」と唇をかんだ。
五輪に初出場した06年トリノ五輪で、金メダルを獲得した荒川の姿を見て「同じ色のメダルがほしいと思うようになった」と話したことがある。今の安藤にとって「世界」とは金メダルのことであり、その差を冷静に受け止めている。
前日6日のSPはGPファイナル出場権確保のため、安全策で高難度の2連続3回転を回避。3-2回転を跳んだ。狙い通りに2位で好発進したが、納得できなかった。その後、モロゾフ・コーチと話し合い、現時点での自分の実力不足を認識して納得した。だが、この日は安全策の冒頭の3-2回転すら乱れた。
それでも勝てたのは表現力の成長だった。この日が初披露となった、青と金の衣装を着て「クレオパトラ」の旋律に乗った。表現力を示す5項目の得点は、すべて高得点の7点台をそろえた。それだけにジャンプの失敗が悔しかった。「GPファイナルに出られるチャンスをもらえたので、次からは全試合で3-3回転を入れたい」。五輪切符は本番を見据えた高難度の構成でつかむつもりだ。【高田文太】
[2009年11月8日10時11分 紙面から]
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