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美姫今季自己最高点SP首位/フィギュア

つややかな演技を披露し、女子SPで首位発進の安藤(撮影・たえ見朱実)
つややかな演技を披露し、女子SPで首位発進の安藤(撮影・たえ見朱実)

<フィギュアスケート:GPファイナル>◇2日目◇4日◇東京・代々木第1体育館

 女子SPで、安藤美姫(21=トヨタ自動車)が、今季無敵の世界女王・金妍児(19=韓国)を上回る66・20点で首位に立った。予定した2連続3回転の高難度ジャンプを急きょ回避した以外は、ミスのない演技を披露し、ジャンプでミスした2位の金を0・56点リードした。安藤のSP首位は、04年10月のGPスケートアメリカ以来、5年ぶり。5日のフリーで、GPファイナル初優勝とバンクーバー五輪の代表内定を狙う。

 安藤は、心も体も、何よりも頭が切れていた。冒頭で3回転ルッツ-3回転ループに挑むつもりだった。ところが、前半ジャンプで着氷した際に後半ジャンプへの不安がよぎった。きれいに決まったかに見えたが、微妙な感覚の狂いから「2回転にした」(安藤)。このとっさの判断が奏功。余裕を持って3-2回転の連続ジャンプを決め、その後もほぼ完ぺきに演じた。

 演技直後は両手で頭をたたくしぐさをつくり、苦笑いを浮かべたが、66・20点は国際大会では自身4番目の高得点。「点数はちょっと出過ぎかな。でも3-3(回転)を跳べなくても落ち着いて練習通りに3回転フリップを跳べた。(回避は)いい判断だった」と、自信をのぞかせた。

 直後に最終演技者の金がジャンプでミスを連発し、終わってみれば04年10月のスケートアメリカ以来、約5年ぶり、国内外合わせて、実に29戦ぶりの首位発進となった。今季SPで2戦連続76点台と、驚異的な得点を連発してきた金の牙城に風穴をあけた。バンクーバー五輪に向けても、先行逃げ切りを得意とする金の必勝パターンを崩した意味は大きい。

 これで日本女子一番乗りでの、五輪の代表内定が現実味を増してきた。06年トリノ五輪を控えた4年前は、女子では世界で唯一、4回転ジャンプを跳ぶことができた安藤は、一身に注目を浴びて、初の五輪は15位。「トリノが終わって『ブームが終わった』みたいに、離れていく人たちが多かった。それでも支えてくれた人たちのおかげで今の自分がいる」と、振り返ったことがある。高難度のジャンプに挑まなくては認められないと、錯覚に陥ったこともあるが、勇気を出して回避することも知った。4年前から大きく成長した。

 精神的な重圧から成績が伸び悩んだ4年前とは違い、今季は右肩上がりだ。色っぽさを増した表現力は、試合ごとにジャッジから高い評価を得ている。表現力を示す5項目の得点は、今季初戦のロシア杯SPが平均7・05点。それがこの日は7・65点と、1項目平均0・6点もアップした。2連続3回転を1度も成功させていないが、今季は2戦2勝。「表彰台に立ちたい気持ちもあるけど、自分らしく滑る方が順位よりも大事」。原点に立ち返った安藤が、過去4度の出場で1度も表彰台に立っていないGPファイナル初制覇に挑む。【高田文太】

 [2009年12月5日9時22分 紙面から]


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