フィギュア
Figure Skating元世界女王教え子と五輪へ/フィギュア
<フィギュアスケート:全米選手権>◇17日◇米ワシントン州スポケーン
元世界女王の佐藤有香さん(36)が指導する男子のジェレミー・アボット(24)が2連覇を達成し、バンクーバー五輪代表に選ばれた。フリーでほぼ完ぺきな演技で、合計263・66点と自己最高点をマーク。世界王者エバン・ライサチェク(24)3位ジョニー・ウィア(25)とともに、初の五輪代表を決めた。本番では高橋大輔(関大大学院)ら日本勢の強力なライバルとなる。佐藤さんと、小塚崇彦(トヨタ自動車)を教える父佐藤信夫さんとの「親子対決」は五輪を彩りそうだ。
優雅さと力強さが融合したアボットの演技が、観客を総立ちにさせた。冒頭の4回転ジャンプ成功で勢いに乗り、軽やかに舞った3回転半-3回転。サンサーンスの交響曲第3番の美しい調べに乗り、細やかな手の動きで華麗さを演出。自己最高を更新する高得点で2連覇を達成し「言葉にならない」と、顔を紅潮させた。
昨季のGPファイナルで、初出場で優勝した。大事な五輪シーズンを迎える昨年5月、佐藤さんを慕い、コロラド州から佐藤さんが拠点とするミシガン州に引っ越した。技術的な指導に加え、細かい心配りで精神的にも支えられ「自分の弱点を直してくれる。伝説的な人と同じ氷の上で練習できて幸せ」。世界王者ライサチェクらを抑え、全米王者として、挑む初めての五輪の舞台に「今日が完ぺきな演技だとは思っていない。心身を鍛え、演技を磨き上げる」と柔和な笑顔で宣言した。
そんな教え子を佐藤さんは満面の笑みで抱き寄せた。「スポーツでありながら美しいというスケートの理想を見せつけてくれた」と絶賛し「金メダルの可能性がないとは言わない」と期待した。五輪に2度出場し、94年の世界選手権優勝後、プロとなって北米に拠点を移した。ペアの選手だったダンジェンさんと99年に結婚し、米ミシガン州を拠点に活動。引退後は解説者として訪れていた五輪に「日本代表だった自分が米国の選手を連れて行くのは変な感じ。心に残る思い出になると思う」と胸躍らせた。
佐藤さんも振り付けを担当した小塚を教える父信夫さんとは「親子対決」となる。「素晴らしい才能に巡り合う幸運があった。指導者として父と同じ舞台に立つのは夢でした」と、声を弾ませた。
[2010年1月19日10時8分 紙面から]
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