フィギュア
Figure Skating米の16歳長洲が五輪切符/フィギュア
<フィギュア:全米選手権兼バンクーバー五輪代表選考会>◇23日◇米ワシントン州スポケーン
両親が日本人で日米両国籍を持つ長洲未来(16)が、初の五輪切符をつかんだ。21日のショートプログラム(SP)で首位に立った長洲は、この日のフリーでも冒頭の連続ジャンプを成功させるなど、華麗な演技を披露。合計188・78点の2位に入り、200・11点で初優勝したレイチェル・フラット(17)とともに、バンクーバー五輪の米国代表に決まった。浅田真央(19)らメダルを狙う日本勢に、異色のライバルが出現した。
観客総立ちの拍手を全身に浴びた。真っ赤な衣装に身を包み、魅惑的なカルメンを演じ切った長洲は夢心地だった。「近年にないぐらい練習を積んできた。誇りに思う」。初の五輪行きを手繰り寄せた演技に、喜びを爆発させた。
五輪切符はわずか2枚。21日のSPで首位に立った。この日のフリーでは、ワグナーが好演技で順位を上げ、直前に滑ったフラットは200点を超えた。ミスが許されぬ状況に「少し緊張した」。だが、冒頭の3回転-2回転-2回転の連続ジャンプを乗り切ると、美しいスピンや軽快なステップで観客の手拍子を誘った。
ロサンゼルス生まれだが、両親は日本人。日米両方の国籍を持つ。08年全米選手権を史上2番目に若い14歳9カ月で優勝し、日本連盟からも非公式で日本からの五輪出場を打診されたこともあった。だが、全米優勝時に150センチだった身長が163センチに急成長。その影響で昨季は滑りが狂い、右足首に痛みが出た。不調脱出へ、昨年5月から元世界女王クワンらを育てたキャロル・コーチに師事。午前練習に参加するため、インターネットで受講できる学校にも移った。「今やらないとチャンスを逃す」と、必死の思いで練習に励んだ。
メダルを狙う日本勢にとっては、異色のライバルだ。浅田もかつて「素晴らしい選手なので負けないように頑張りたい」と話したこともあった。現時点ではメダルを狙う位置にはいないが、16歳の伸びしろは侮れない。長洲も「五輪ではイチかバチかでやってやるぞという感じ。みんなをびっくりさせたい」と宣言。初の大舞台へ、胸を躍らせた。
[2010年1月25日9時12分 紙面から]
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