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Figure Skating真央、信長のお守り持参で韓国入り
【仁川(韓国)25日】フィギュアスケート女子の浅田真央(19=中京大)が、バンクーバー五輪に戦国武将の織田信長の「勝守(かちまもり)」を持参する。五輪前最終戦の4大陸選手権(27日開幕、韓国・全州)出場のため25日、ライバル金妍児の母国韓国入りした。今大会は金は出場しないが、五輪本番でのライバル対決に備えて、熱田神宮の「勝守」を持参することを明かした。信長が「桶狭間の戦い」の前に必勝祈願し、圧倒的不利の下馬評を覆して勝利した逸話がある。この日、到着した仁川空港で韓国メディアも殺到。決戦ムードも高まってきた。
韓国の空港到着ロビーに現れた浅田を、日韓合わせて約30人の報道陣が取り囲んだ。「今回はちょっと頑張ってみました」という、ニット帽やマフラーのかわいらしい服装が、あっという間に黒山の人だかりに埋もれた。この日はフィギュアスケート女子の五輪金メダリストが決まる、2月25日のちょうど1カ月前。浅田は混乱に驚きながらも「五輪に向けていい流れをつくりたい」と話した。
今大会から必勝グッズを持参した。姉の舞(21)が元日に地元愛知の熱田神宮で購入した「勝守」だ。同神宮は織田信長が約10倍の軍勢の今川義元を破った「桶狭間の戦い」前に必勝祈願したと伝えられる。この日、浅田は空港での混乱の中、「今回持ってきて、今はかばんの中に入っています。五輪にも持って行こうと思っています」とこっそりと明かした。
同神宮の広報担当者は「勝守は勝負事全般に有効。ここ一番の勝負の時に効果があるとされています」と話す。昨年の国際大会では金が5戦全勝だったのに対し、浅田は団体で争う世界国別対抗戦を除くと、4戦出場して優勝はない。下馬評はまるで当時の信長と今川の構図。姉が舞が購入したお守りには深い意味が込められていた。
もちろん神頼みだけで金メダルを獲得できるとは思っていない。今季序盤は不調に苦しみ、ショートプログラム(SP)とフリーで計3度跳ぶトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を、すべて成功させたことがない。今大会には金ら主要選手が出場せず、浅田は優勝候補の大本命だが「トリプルアクセルを3回やりたい。SPが良ければフリーにもつながる」と、手綱を緩めるつもりはない。すべてを出し尽くし、「勝守」の最後の一押しで、金メダルがグッと近づく。【高田文太】
[2010年1月26日8時30分 紙面から]
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