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ターン得点抑えられ愛子困った/スキー

欧州杯モーグル女子決勝で、斜面を滑り降りる上村(共同)
欧州杯モーグル女子決勝で、斜面を滑り降りる上村(共同)

<フリースタイルスキー・モーグル:欧州杯>◇6日◇フィンランド・スオム

 フリースタイルスキー・モーグル世界女王の上村愛子(29=北野建設)が、採点基準との「神経戦」もスタートさせた。シーズン初戦となる欧州カップは5日は4位、6日は7位。得意のカービングターンで得点が抑えられ、高野弥寸志ヘッドコーチ(47)は採点への不満を漏らした。12日には同地でW杯開幕戦が行われる。上村の滑りは、今季も評価されるのか。今季の採点基準の傾向を見極めるシーズン序盤の戦いが始まった。

 順位が7位と発表された瞬間、上村と高野ヘッドコーチは意外そうな顔を見せた。上村はレースを冷静に振り返った後、採点について「ターン点の基準が低い。W杯に入っても今のままだと問題です」と話した。高野ヘッドコーチも「もうちょっとカービングを評価してくれてもいい。この試合だけで言い切ってしまうのはよくありませんが…」と指摘した。

 ターンに限れば大きなミスはなかったが、ターン点は上位7人中3位タイ。3月の世界選手権を制した時のような圧倒的な評価は得られなかった。W杯より下部の大会で、今季の傾向を見極めるにはまだ早い。だが、上村の得点源が評価されないことは、死活問題でもある。神経質になるのも無理はない。

 シーズン序盤は、今季の採点傾向を見極める時期。ルールは昨季と変わっていない。しかし、高野ヘッドコーチはかねて、世界選手権2冠の反動が採点に表れることを懸念していた。今回がたまたまなのか、それとも今季の傾向なのか。12、16日と続くW杯1、2戦の採点を参考に、様子を見る必要がある。

 一方で、ターン以外に改善点もある。6日の決勝は第1エアの着地後、スピードに乗れず、タイムが出なかった。「1週間あるから、W杯の時は滑りが変わってくる。攻める姿勢は出せたと思う。去年(の同時期)よりは、出来はいい」と前向きに話した。スロースターターの上村は、W杯通算9勝も開幕戦勝利はない。焦らず、騒がず、今は自分のターンを信じて、滑るしかない。

 [2009年12月8日8時29分 紙面から]


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上村愛子


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