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エアリアル転向の田原が冬五輪ゲットへ

体操からエアリアルに転向した田原
体操からエアリアルに転向した田原

 フリースタイルスキーのエアリアルでバンクーバー五輪出場を目指す田原直哉(29=徳洲会)が5日、W杯転戦のため成田空港を出発した。五輪出場枠を獲得するには、10日のカルガリー大会で好成績を残すことが必要になる。体操からエアリアルに転向して4シーズン目。世界屈指の成長スピードで、五輪切符の獲得に挑戦する。

 田原が決意とともに出発した。「特別な年がついにきたなと、身が引き締まる思いです。課題は着地しかない。空中面は前回の中国(でのW杯)で手ごたえがあって、立てばいける。集中していきたい」。10日のW杯カルガリー大会の予選では、3回転4回ひねり(フルダブルフルフル)と3回転3回ひねり(フルフルフル)に挑戦することを決めた。

 もう後がない。世界ランクは27番目相当で、25位以内に入らなくては、五輪切符をつかめない。W杯のカルガリー大会と、15日のディアバレー大会までが、五輪出場のためのランキングに反映される。「今は1発当てるだけじゃちょっときつい状況なので、2試合とも(決勝に)残るつもりでやる」と意気込んだ。

 競技開始から、まだ4季目。8歳から体操を始め、五輪を目指していた。04年の全日本選手権は個人総合6位に食い込むなど、アテネ五輪団体金メダルの冨田、水鳥は同年齢のライバルだった。だが、右肩の故障が続き、限界を感じていた。06年トリノ五輪をテレビで見て「これ、いけそうやな」と思ったのが、エアリアルだった。

 転向を決意し、同年秋から福島・猪苗代に移り住んだ。それまでスキーを滑ったのは、3、4回ほど。今も滑りの技術が課題だが、体操で培った空中感覚が、エアリアルで生きた。07-08年シーズン、国際舞台にデビューすると、他国のコーチから「あいつは一体、何者だ?」と驚きの声が上がったという。

 W杯では決勝(予選上位12人以内)に残ったことはないが、今も急成長中。全日本スキー連盟の綿貫コーチは「体操をやっていたから、新しい技をやる時の恐怖心がない。世界で見ても、これだけ早く進歩した選手は、ほとんどいない。あと4年やれば、表彰台を狙える」と期待する。

 将来のためにも、今回の五輪に出る意味は大きい。「あんまりよく分かっていない小さい時から、五輪のことだけ考えてやっている。言葉にするのは難しいけど、特別なもの」。体操選手の時から夢見た舞台は、もう少しで手の届くところにある。【佐々木一郎】

 [2010年1月6日8時47分 紙面から]


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