日本選手バンクーバー最大の敵はインフル
来年2月のバンクーバー五輪を3カ月後に控えて、日本選手団に「新型インフルエンザ対策」の難題が浮上した。バンクーバー地域保健所のパトリシア・デーリー副所長は28日、同五輪組織委員会を通じて、各国のオリンピック委員会に「選手、役員は12月末までに予防接種を受けることを強く勧める」と要望したことを明らかにした。
五輪期間中(2月12~28日)は世界中から選手やスタッフが集結する。感染力の強まる冬季でもある。新型インフルエンザが大流行すれば、大会の行方を左右するとも限らない。デーリー副所長は「五輪前の活動で感染拡大を阻止したい」と「予防」を基本方針とし、徹底した水際作戦を強調した。すでにカナダではワクチンの接種が始まり、組織委員会関係者やボランティア全員に接種を求めたという。
しかし、日本ではワクチンの数に限りがあるため、接種には医療従事者や妊婦など優先順位が決められており、スポーツ選手は優先対象者に入っていない。日本選手団への12月末までの接種の可能性について、厚生労働省の新型インフルエンザ対策推進本部事務局も「限りのあるワクチンなので、原則として特例措置はない」という見解を示した。このままいけば選手らも一般成人と同じ来年3月以降の接種となる見通し。
現在はバンクーバーからの「強い要望」にとどまっているが、新型インフルエンザがさらに猛威を振るえば、ワクチン接種を義務化することも考えられる。日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は「状況を確認した上で、必要であれば対策を練っていきたい」と、とりあえず事態の推移を見守る考えを示した。国立スポーツ科学センターによると、冬季五輪を目指す選手らは季節性インフルエンザの予防接種はすでに受け始めているという。
[2009年10月30日10時57分 紙面から]
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