ノルディック複合

Nordic Combined

五輪代表組が表彰台独占／スキー

＜スキー・ノルディック複合：全日本コンバインド＞◇２６日◇北海道名寄ピヤシリシャンツェほか◇前半ジャンプ（ＨＳ１００メートル、Ｋ点９０メートル）後半距離（１０キロ）

　バンクーバー五輪代表が貫禄（かんろく）の表彰台独占だ。前半ジャンプで２位に付けた小林範仁（２７＝東京美装）が、後半距離で逆転して優勝した。２位には渡部暁斗（２１＝早大）３位に高橋大斗（２９＝土屋ホーム）が入った。代表発表から一夜明けたこの日、五輪組が実力の違いを見せつけた。

　時差ぼけで本調子ではない湊祐介（２４＝東京美装）を除けば、前半ジャンプで１位高橋、２位小林、３位渡部、４位加藤大平（サッポロノルディックク）、ずらりと代表が名を連ねた。後半距離もスタートから小林、渡部、高橋の３人がデッドヒート。最後は小林が抜け出し、トップでゴールした。Ｗ杯遠征から一時帰国し、強行出場した国内大会は、結果的には五輪代表の最高のお披露目の場となった。小林は「結果が出て良かった。いい励みになった」と素直に喜んだ。

　五輪でメダル獲得を狙う代表チームに追い風も吹いている。今季から大手ビールメーカーのアサヒビールとスポンサー契約を結んだ。今大会から５人の胸には「Ａｓａｈｉ」のロゴが付いている。契約は複合チーム単独で１２月から３月末まで。具体的な金額は明らかにされていないが、数百万円規模の大型契約となった。

　昨季、世界選手権団体で金メダルを獲得したとはいえ、９８年長野五輪後の低迷で強化費はピーク時の半分近くに激減しており、五輪に向けて大きな力になることは間違いない。成田収平複合部長は「本当にありがたい。選手のモチベーションも上がる」と感謝する。複合ニッポン復活へ着々と態勢が整えられている。【松末守司】

　［2009年12月27日10時25分　紙面から］