スピードスケート

＜スピードスケート：全日本距離別選手権＞◇初日◇２３日◇長野・エムウエーブ

　９８年長野五輪金メダリストの清水宏保（３５）は１１位の惨敗で、Ｗ杯前半戦のメンバー入りが絶望的、５度目の五輪出場がピンチとなった。かつてはスタート１００メートルで９秒５前後の速さを誇ったが、この日は９秒８１、９秒８６と２レースとも不発。タイムはともに３６秒台で、五輪参加標準記録の３６秒００すら切れなかった。競技後は取材ゾーンも通らず、所属先の関係者にも会わずに会場を後にした行動が、ショックの大きさを物語った。

　鈴木恵一強化部長は「技術より力で滑るタイプだが、力の衰えが激しい。スケートにかける意気込みは買うが、厳しい世界。（選考は）拾えないよ」と落選を断言した。バンクーバー五輪へ、残るチャンスは１２月の五輪選考競技会しかない。清水はマネジャーを通じて出した「ミスが多いレースで自分でも情けなかった。気持ちを切り替えて明日以降、臨んでいきたい」とのコメントに悲壮な決意がにじんだ。

　［2009年10月24日9時45分　紙面から］

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