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美帆安心「五輪特例措置」高校入試前倒し

 日本史上最年少の15歳でバンクーバー五輪代表に選出されたスピードスケートの高木美帆(北海道・札内中3年)が、「五輪特例措置」により出発前に高校受験できることが6日、分かった。市立帯広南商を受験する予定だったが、同高の面接による推薦入試日が2月12日で五輪開幕前日(日本時間)とぶつかっていた。札内中から相談を受けた帯広市教育委員会が、この日までに関係各所と協議し、約1カ月前倒しして15日に高木の入試日を設け、同20日の直前合宿出発前に受験できるようになった。

 本来、出願の受け付け自体が20~25日。それ以前に出願の意向を確認し、1カ月も入試日をずらすことは異例の措置だ。帯広市教育委員会関係者は「合格が決まるなどの優遇ではない」と強調した上で「受験機会を公平に持たせることを考慮した。彼女はこれから国内外の移動も多く、最大限の配慮ということで15日に決めた。(特例は)4年に1度の五輪と(高校受験する)中学3年生という状況が重なったため」と説明した。

 高木は昨年末の五輪選考競技会で初日から大ブレーク。3000メートルと1000メートルで3位、1500メートルで優勝し、メダル有力の団体追い抜きのメンバーにも入り、史上最年少メダリストの期待も受けて、文句なしで五輪代表に選出された。五輪代表に選ばれなければ、問題なく2月12日に受験できていたが、状況が一変。日本スケート連盟の橋本聖子会長は「五輪にその部分で不安感を持たせたくない」とコメントし、場合によっては同連盟も教育委員会などに働きかける構えだった。

 高木は鈴木恵一強化部長が「東大に入って欲しい」と言うほど、成績も優秀。スーパー中学生は「すべてが初めての経験。すべてを勉強して吸収したい」と話していたが、五輪中に鉛筆は置けそうだ。

 [2010年1月7日8時55分 紙面から]


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