スピードスケート
Speed Skating吉井が日本女子最高の銀/Sスケート
<スピードスケート:世界スプリント選手権>◇17日◇帯広市・明治北海道十勝オーバル
バンクーバー五輪代表の吉井小百合(25=日本電産サンキョー)が、154・830点で総合2位に入り、バンクーバー五輪のメダル獲得に弾みをつけた。500メートルは6位と失速したが、得意の1000メートルで1分17秒08と16日に続いて1位となり、01年の三宮恵利子に並ぶ日本人女子最高成績を収めた。
1カ月後の予行演習となるように、吉井が表彰台に上がった。心を静めて、国旗掲揚を眺める。2日目のこの日は500メートルは6位だったが、1000メートルは1位。総合で9年前の三宮と並ぶ2位の快挙だった。一部強豪選手は不在だが、五輪の前哨戦とも言える戦いを「五輪前に総合(王者)を狙う緊張感あるレースを経験できてよかった」と振り返った。
五輪は3種目に出場するが、メダルを狙うは1000メートルだ。最初の200メートルを全体3位の17秒8で入ると、600メートルまでは順調に伸びた。ラスト1周のラップが全体6位の31秒まで落ちたのが課題だが、2位に0秒42差つける圧勝だった。
メダルも期待されたトリノ五輪はプレッシャーに押しつぶされた。「(五輪前の)調整は現状維持でいいと思った。五輪の時にはもう疲れていた」。トリノ五輪後は1500メートルにも挑戦するなど試行錯誤。体重は今より5キロ軽い54キロまで落ち、体脂肪率も10%台を割った。光明を見いだしたのは昨年3月のW杯ソルトレークシティー大会。1000メートルの日本記録をマークし、心を決めた。「これを伸ばす方が、この1年で(五輪の)表彰台を目指せる」。主戦場だった500メートルにとらわれず、メダルを狙う種目を1本に絞った。
この日のレース前にはシミオナート(イタリア)やカイカン(ロシア)に「あなたに(今大会の)表彰台に上がって欲しい」と言われ、心に火が付いた。長野に住む両親にも社会人1年目以来となるプレゼントとして、今大会観戦用に航空券を用意。支えてくれた人に感謝しながら滑った。
五輪での日本人女子メダリストは過去に橋本聖子、岡崎朋美ら3人だけ。1000メートルは世界の壁が厚く、まだ快挙に手が届いていない。「どこで勝っても五輪で勝たないとしょうがない。バンクーバーで勝てば何でもいい」。吉井が強い思いを込めて、五輪に挑む。【広重竜太郎】
[2010年1月18日9時6分 紙面から]
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