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15歳美帆に先輩から「呼び捨てOK」

 【カルガリー29日(日本時間30日)=広重竜太郎】15歳の美帆に「先輩呼び捨て指令」が下った。スピードスケート日本史上最年少五輪代表の高木美帆(北海道・札内中3年)が女子団体追い抜きで、同メンバーで23歳の穂積からレース中の敬語は必要ないと説かれた。メンバー最年長の田畑は20歳も上だが、高木が得意とするサッカーでも試合中は呼び捨てが主流。メダルの期待がかかるチーム戦で、スーパー中学生から無用な遠慮を取り払う。30日に当地で記録会が行われる。

 氷の上では先輩も後輩もない。15歳の高木は初のシニア合宿に「慣れてきた。練習は普段より質が高くて疲れはあるけど」と少しずつ順応していることを明かした。一方で団体追い抜きメンバーで代表女子選手で一番年が近い8歳上の穂積が、「レース中は『さん』とかいらない。私も『ミホ!』と呼ぶから」と、数日前に高木に「呼び捨て指令」を出していたことを明かした。

 3人一緒に6周を滑る女子団体追い抜きはチームプレーがカギを握り、氷上で指示の声が飛び交う。「ついていけ」「粘れ」など一瞬の短いフレーズで仲間に意向を伝えなければならない。最年少でも敬語や、さん付けで呼ぶことに神経を払うわけにはいかない。

 高木がスケートとともに得意のサッカーでは呼び捨ては常識。かつてMF中田英は9歳上のFW三浦を「カズ!」、GK川口は8歳上のDF井原を「イハラ!」と怒鳴ることさえあった。高木はメンバー最年長の35歳田畑に対し「真紀とは言えないですよ~」と穂積に返したというが、レース中に遠慮はいらないことは経験上、理解している。

 高木を除いた女子8選手は平均27・6歳と一回りも違う。だが休日や空き時間には穂積、石沢と買い物や飲茶(ヤムチャ)に行くなど溶け込んでいる。練習にはミニサッカーボールを持参し、男子で27歳の長島らを巻き込んでリフティング合戦に興じている。田畑は「まとまりがあって、さりげなく声を掛け合っていい感じ」と団結力を実感。高木が先輩のカベを完全に取り払った時、メダルに1歩近づく。

 [2010年1月31日8時33分 紙面から]


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