アルペン
Alpine競技メモ
アルペンとは
滑降(ダウンヒル)、回転(スラローム)、大回転、スーパー大回転、滑降と回転の2種目の組み合わせで競う複合の5種目(男女とも)からなる。
ルール
山の斜面を利用して設定されたコースを、スキーとストックを付けた選手が1人ずつ滑走し、そのタイムを競う。
滑降
急斜面に設けられた関門コースを滑り降りる。コースは全長約3000メートル。最大斜度30度以上、直線的なS字カーブを組み合わせたもの。コースの途中には2-3カ所のジャンピングポイントも設けられている。回転
急斜面に設けられた旗門コースを滑走する。男子の場合、標高差180~220メートルで旗門数は55~75。女子は標高差130~180メートルで旗門数は45~60。旗門の設定を変えたコースを2回滑り合計タイムを競う。大回転
回転と同様、旗門コースを滑り降りる。S字を描くように左右に大きく振られる様々なカーブを組み合わせたコースを使用。異なるコースを1回ずつ滑り合計タイムを競う。スーパー大回転
滑降と大回転の要素を組み込んだコースで競う。1988年のカルガリー大会から正式種目となった。複合
滑降1本と回転2本を滑り、その合計タイムを競う。
競技の見どころ
人工の設備ではなく自然の山の斜面を滑る。スピード、そしてスリルともに満点で男子滑降では130キロ以上のスピードに達することも。それだけにタイムの計測も100分の1秒単位。わずかな滑走姿勢の乱れ、コーナリングのミスがロスを生みタイムに影響する。
歴史
五輪には1936年の第4回ガルミッシュパルテンキルヘン大会(ドイツ)から採用された。現在の5種目になったのは1988年のカルガリー(カナダ)大会から。日本選手は1956年のコルティナダンペッツ大会で猪谷千春が男子回転で銀メダルを獲得。しかし以後、メダルを獲得した選手はなく、前回2006年トリノ五輪の男子回転で皆川賢太郎が4位、湯浅直樹が7位に入ったのが久々の好記録。
日本代表選手とライバル
出場枠はW杯の成績で決定し、現状では男子が2~3、女子は1。男子は前回トリノ冬季五輪回転4位で上村愛子と結婚したの皆川賢太郎(竹村総合設備)、同7位の湯浅直樹(スポーツアルペンク)、佐々木明(エムシ)、大越龍之介(東海大)らが候補。女子は花岡萌(アイザックク)、トリノ五輪代表の星瑞枝(日体大)、5季ぶりにW杯出場した湯本浩美(天山リゾートク)らが候補。ライバルは有力選手を多数擁する欧州勢。