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カー娘英国に圧勝4強ペース/カーリング

負けられない英国戦で、ストーンを投じた本橋麻里は叫びながら指示を出す
負けられない英国戦で、ストーンを投じた本橋麻里は叫びながら指示を出す

<バンクーバー五輪・カーリング女子:日本11-4英国>◇19日(日本時間20日)◇五輪センター

 メダルも夢じゃないぞ! 世界ランク9位のカーリング女子日本代表のチーム青森が、同7位で02年ソルトレークシティー五輪金メダルの英国を破った。6-4で迎えた第9エンドにスキップ(主将)の目黒萌絵(25=みちのく銀行)がスーパーショットを決めて一挙に5点を獲得。11―4でギブアップ勝ちした。同1位のカナダ、昨年世界王者の中国に連敗し、3杯目を喫すれば1次リーグ突破が厳しくなる一戦で踏ん張った。強敵が多い前半戦を2勝2敗で乗り切り、10チーム中上位4チームが進出する準決勝へ、望みをつないだ。

 会心の1投は、目黒の左手から放たれた。6-4で迎えた第9エンド。失敗すれば同点に追いつかれる場面で、一気に勝負を決めた。わずかなすき間を、ストーン(石)がすり抜け、英国の石を2つまとめてはじき出す。ハウス(円)の中に、日本の石が5つ残り、一挙5得点。1エンドを残し、英国がギブアップした。

 「少しラインが、中に入ってしまった。ラッキー。狙った以上のことができました」と目黒。英国の19歳スキップ、ミュアヘッドは「数インチの差が勝負を分けた。日本はいいプレーをした」と敗戦を受け入れた。負ければがけっぷちに追い込まれる一戦で、日本が息を吹き返した。

 米国戦で白星発進も、カナダと中国に連敗。目黒とサード近江谷の調子が上がらなかったが、1日で回復した。この日の試合前、選手はコーチ陣から「シンプルに考えてやろう」と声をかけられ、頭を切り替えた。阿部監督は目黒の復調について「技術が落ちるわけじゃない。メンタル次第で、パフォーマンスは大きく変わる」と信頼を寄せた。

 正確性を示す目黒のショット率は、中国戦の69%から85%に急上昇。45%から71%に上がった近江谷は、まだ万全でない。だが、最後の場面で、必死にスイープ(掃く)して、相手の石を円の外に追いやった。これがなければ、相手のギブアップはなかったかもしれない。チームワークの勝利でもあった。

 セカンド本橋は米国戦の髪形に戻し、カチューシャをつけた。「験担ぎが必要かなと思って、そうしてきました」。選手村内でも、注目度は高く、日本選手から激励されることも多い。スピードスケートの長島、加藤にはメダルを触らせてもらったという。「『応援してるから、頑張ってください』と言われました。日本選手団の気持ちのまとまりを感じます」と話した。

 愛らしいルックスも注目されるが、チームの中身は意識レベルの高い、アスリート集団だ。リード石崎、補欠の山浦を含め、5人とも年齢も性格も違う。最年少20歳の近江谷は、試合中も遠慮なく目黒に意見し、議論を重ねる。仮にショットを失敗しても、いちいち「ごめん」なんて言わない。メダルへ向けて、結束力は極めて高い。

 目黒は「まずは、持ちこたえた。次から、毎日負けられない試合が続くので、今日のいいイメージを持ち続けてやりたい」と言った。世界ランク2位のスウェーデン、3位のスイスを残す後半戦へ、勢いがついてきた。【佐々木一郎】

 [2010年2月21日8時48分 紙面から]


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