ジャンプ
Ski Jumping競技メモ
ジャンプとは
ジャンプ台からの急傾斜面を滑り降りて空中に飛び出し、飛距離と姿勢の美しさを競う競技。五輪では個人戦のノーマルヒル(旧70メートル級)、ラージヒル(旧90メートル級)と団体の3種目が行われる。「これ以上飛ぶと危険」という目安であった「K点」は、競技レベルの向上に伴い「ジャンプ台の建築基準点」に変化。04~05年シーズンから危険の目安はヒルサイズ(HS)で表されている。
ルール
着地するまでの飛距離、空中での飛型、着地姿勢をポイント化して競う。通常は2回競技を行い、合計点で争う。着地姿勢は、両手を水平に開き、ひざから下を前後に開くテレマーク姿勢がポイント。着地後、手をついたり、転んだりすると飛型点が減点される。
競技の見どころ
09年8月に行われたサマージャンプGP個人第8戦(長野)で2位に入った伊東大貴、3月のW杯クオピオ大会で11シーズンぶりに優勝した岡部孝信にメダルの期待がかかる。団体は06年トリノ五輪金メダル、09年ノルディックスキー世界選手権金メダルのオーストリアが五輪連覇なるかも注目。
歴史
五輪には24年の第1回シャモニー大会から採用されている。日本は28年の第2回サンモリッツ大会から参加。72年の札幌五輪の70メートル級では笠谷幸生が金、金野昭次が銀、青地清二が銅メダルを獲得、日本が冬季五輪史上初めて表彰台を独占した。その後、80年レークプラシッド大会70メートル級で八木弘和が銀メダルを獲得。88年カルガリー大会ではフィンランドのニッカネンが個人戦の70メートル級、90メートル級と団体戦で金メダルを獲得、ジャンプ史上初となる3冠に輝いた。94年リレハンメル大会団体では1回目トップで金メダルが期待されたが、2回目の最終ジャンパー原田雅彦が失敗ジャンプ。銀メダルに終わった。しかし、4年後の98年長野大会では船木和喜がノーマルヒルで銀、ラージヒルで金、原田雅彦が銅、そして団体(岡部孝信、斉藤浩哉、原田雅彦、船木和喜)でも金メダルを獲得し、前回大会の雪辱を果たした。
日本代表選手とライバル
五輪代表は原則的に、来年1月6日までのW杯ランキング上位5人が選出される。W杯ジャンプ序盤戦の遠征メンバーに選ばれた伊東大貴(23=雪印)岡部孝信(39=雪印)葛西紀明(37=土屋ホーム)湯本史寿(25=東京美装)竹内択(22=北野建設)栃本翔平(19=雪印)の6人の中の5人が有力候補。W杯遠征メンバーから漏れた長野五輪金メダリストの船木和喜(34=フィット)はW杯下部のコンチネンタル杯に出場して代表入りを目指す。外国勢は08~09年W杯の総合王者グレゴア・シュリーレンツァウアー(オーストリア)、同2位のシモン・アマン(スイス)、06~07年の総合王者アダム・マリシュ(ポーランド)らが強敵。