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国母強制送還も!悪態にスキー連盟怒った

10日、記者会見中、片ひじをついて質問に答える国母
10日、記者会見中、片ひじをついて質問に答える国母

 【バンクーバー(カナダ)11日(日本時間12日)】スノーボード男子ハーフパイプ日本代表の国母和宏(21=東海大)に「イエローカード」が突きつけられた。全日本スキー連盟(SAJ)スノーボード担当理事の林辰男氏(57)が、服装の乱れと公式会見での態度が問題となっている国母に注意を与えていたことを明かした。その上で、スノーボード日本代表の萩原文和監督(52)に「今度何か起こしたら(日本に)帰せ」と指示。12日(同13日)の開幕を前に、メダル候補の言動が思わぬ事態を生んでしまった。

 五輪開幕が迫るサイプレスマウンテンのモーグル会場で、林氏が「国母を部屋に呼んで話をした」と明かした。異例の直接面談だった。「五輪に出たくないなら、出なくていい。出たいならルールを守れということ」。一般論として、報道陣に説明した。面談中、国母はうなずいて聞いていたという。その上で林氏は、大会ではフリースタイルスキー監督だが、スノーボード理事として、萩原監督に「今度何か問題を起こしたら(日本に)帰せ」と指示したという。

 騒動の発端は、9日のバンクーバー到着時の国母の服装だった。公式スーツのシャツを出し、ズボンを腰ではき、ネクタイは緩め。SAJからの指示でその後の入村式は欠席した。この時点で日本オリンピック委員会(JOC)が萩原監督に注意を行った。だが、国母はその直後の公式記者会見でも「反省してまーす」と語尾を伸ばし、反省していないと取られかねない態度をみせた。

 この様子が国内のワイドショーなどで放送され、都内のSAJ事務局には、12日の朝から抗議が殺到した。広報は「電話は40件以上きています。会見の様子が火に油を注いだようです」と説明。「税金を使っているんだぞ!」「日の丸の重みをわかってない」、なかには「即刻帰国させろ」という過激な電話もあったという。JOCの事務局にも抗議の電話が多数寄せられた。同広報は「抗議が多くあったことは現地に伝えました。注意だけでは済まないかもしれない」と、処分の可能性も示した。

 国母はこの日、選手村内でコンディション調整に努めた。サイプレスマウンテンのハーフパイプ会場が、暖冬による雪不足で、コース整備が不十分。公式練習開始は14日(日本時間15日)からになる。林氏は「国母は開会式には出ない。コンディションのためだが、本人は今回の件でまいっているし、反省の意味もあるのではないか」とも話した。

 競技は17日(同18日)に予選と決勝が行われる。地元紙が「銀」を予想するなど、実力的には、国母はメダルが取れる選手であることは間違いない。現地へ出発する前の2月4日、シャツをズボンに入れて出席した東海大の壮行会では「(五輪は)今までそんなに意識していなかったが、みなさんに応援してもらって、自分ができることを頑張りたい。自分のすべてを出せるように頑張る」と意気込んでいた。良くも悪くも注目が集まったことは確か。騒動をバネにメダルを獲得すれば、一躍ヒーローにもなれるはずだ。

 [2010年2月13日9時55分 紙面から]


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