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全日本で17年、寺尾引退/Sトラック

レース終了後、関係者と抱き合って涙を流す寺尾(撮影・たえ見朱実)
レース終了後、関係者と抱き合って涙を流す寺尾(撮影・たえ見朱実)

<ショートトラック:全日本選手権>◇最終日◇20日◇長野市・ビッグハット

 94年リレハンメル五輪から4大会連続で五輪に出場したショートトラック界の第一人者寺尾悟(34=トヨタ自動車)の現役引退が、決定的となった。男子1000メートルで5位に終わり、来年のバンクーバー五輪出場を逃した。レース後は涙を流しながら「全力で滑ることはもうないかなと思う」と明言した。また同五輪代表に男子の藤本貴大、女子の伊藤亜由子、小沢美夏、酒井裕唯、貞包紘子が新たに決まり、前日19日に決まった3人と合わせて、計8人が出そろった。

 インタビューに答える前から、寺尾は泣いていた。呼吸を整え、言葉を選びながら進退について答えた。

 寺尾 最終的には会社に相談したいけど、この先モチベーションが上がる大会はそんなにない。大会があると出場するだけでは許せない。練習して、戦える位置にいないと「寺尾悟」ではなくなる。ここまで気持ちを入れて全力で滑ることは、もうないかなと思う。

 前日は500メートルで7位、1500メートルで6位となり、後がない中でこの日の1000メートルを迎えた。全9周で争う中、残り5周で1度はトップ。だが残り3周で抜き返されると失速し、準決勝1組目で3位。上位2人の決勝進出を逃した。それでもB決勝は五輪代表の吉沢に先着しトップ。「気持ちが切れかけたけど、最後まで滑ることができた。僕らしい1日」。全力がモットーの寺尾は胸を張った。

 2月の欧州遠征の練習で負った、左足首骨折が命取りとなった。4月に練習を再開したが、1度衰えた筋力とスピードは最後まで、34歳のベテランに戻ってこなかった。9月には17年ぶりに日本代表から落選したが、美香夫人(29)は「どんな状況でも絶対に弱音は吐かなかった」と涙ながらに振り返った。「17歳で全日本に入ってから17年。ようやく次に引き継ぐことができた」。代表発表会見で、第一人者の引退を察知して号泣する男子の3人に、寺尾は笑顔でエールを送った。【高田文太】

 [2009年12月21日8時35分 紙面から]


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