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Figure Skatingライバル国から守れ!「真央のカーテン」
【バンクーバー(カナダ)5日=高田文太】バンクーバーに「真央カーテン」が現れた。フィギュアスケート日本代表が、この日から正式に練習場として借りている「8(エイト)リンクス」で、高橋大輔(23=関大大学院)が練習の一部を公開。公開されたのは約15分間で、それ以外は真っ黒なカーテンで覆われた。フィギュア界では異例の措置。今後、金メダル候補の浅田真央(19=中京大)がカナダ入りすれば、ライバル国の偵察も予想されるだけに、予防線を張るなど厳戒ムードが高まってきた。
リンクの様子を見学していた日本人のメディアやファン、一般のカナダ人の視界が突然、遮られた。日本スケート連盟関係者が、横にスライドするタイプの、幅15メートルはある真っ黒で巨大なカーテンを、一気に閉じた瞬間だった。この日は高橋の公開練習とあって、特別に15分間だけカーテンを開放。だが日本連盟関係者は「今後も公開練習以外、日本の選手が練習している時に開くことはない」という。選手が練習に集中できるメリットと、ライバル国への情報漏れを防ぐことがカーテンの狙いだった。
この日、外国人見学者は数人程度だったが、地元カナダのロシェットのライバルで、現地でも人気の高い浅田が練習すれば、ファンが集結する可能性は高い。さらに、浅田を過剰気味にライバル視する韓国メディアの殺到も予想される。練習場の「8リンクス」は、許可された関係者しかリンクサイドに入ることができない。一方で、一般客も出入りできる2階席のレストランから情報は筒抜け。この日は、そのレストランの窓をカーテンで覆った。2週間後の「真央のカーテン」への予行演習でもあった。
フィギュア界の非公開練習は珍しくない。全日本選手権は例年、前日練習は非公開だ。だが従来は、練習場そのものへのファンやメディアの入場を禁じたが、カーテンで覆うのは異例。このリンクで指導するカナダ在住の森美紀さんは「カーテンは、子どもたちが親の視線を気にせず、練習に集中するため昨年取り付けた」と明かす。それを急きょ日本代表が代用する事態となった。情報戦という、五輪ならではの緊迫感が漂い始めた。
[2010年2月7日8時41分 紙面から]
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