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Figure Skating美姫ガングロ!日サロでクレオパトラ化
悲願の金メダルへ、決意のガングロだ! フィギュアスケート女子の安藤美姫(22=トヨタ自動車)が14日(日本時間15日)、米国での直前合宿を終えてバンクーバー入り、浅黒く日焼けした顔で周囲を驚かせた。フリーで演じるエキゾチックな雰囲気の「クレオパトラ」になりきるため、合宿中に日焼けサロンに通い、自慢の美白肌を浅黒く変えたという。衣装やメークだけでなく体まで「絶世の美女」と化して、4年間で磨き抜いた演技力で金メダルに挑む。女子シングルは23日(同24日)にショートプログラム(SP)、25日(同26日)にフリーが行われる。
バンクーバー国際空港の到着口に現れた安藤の顔は、浅黒く日焼けしていた。報道陣を見つけると「日サロ(日焼けサロン)に行っていました。すみません…」と、思わず謝った。透き通るような美白肌が良しとされる女子フィギュアに、日焼けして臨むのは前代未聞。しかし、安藤の「おきて破り」の冒険は、金メダル獲得への最後の秘策でもあった。
五輪でクレオパトラになりきるために、肌を焼いた。その「絶世の美女」の容姿には「ギリシャ系の白人」や「アフリカ系の血が入っていた」など諸説ある。安藤が演じるのはオリエンタルな雰囲気を醸し出したクレオパトラ。昨年までの茶髪を古代エジプトの女王と同じ黒髪に戻した。今季出場4大会すべて異なる神秘的な衣装で演じた。そして、約40日に及ぶ直前合宿を行った米コネティカット州シムズベリーで、練習の合間に、近くの日焼けサロンを利用。「(通ったのは)2、3日」(安藤)だったが、美白の顔がこんがりと小麦色に変わった。最後に肌の色もより近づけた。
五輪シーズンを前にモロゾフ・コーチのもとで演技力と表現力を徹底して磨いてきた。今季、フリーで安藤の演じるクレオパトラは高い評価を受けてきた。10月のロシア杯、11月のNHK杯ともにフリーで逆転して優勝した。2試合ともジャンプの転倒を、見事な表現力でカバーして優勝した。五輪本番では衣装や演技力をも超越した、クレオパトラそのものになりきって、金メダルを狙う決意だ。
もちろん衣装も振り付けも五輪バージョンへとパワーアップする。今季ずっと同じだったSPの衣装は、従来の黒と紫から色をわずかに変更。今季5パターン目となるフリーの衣装は、母と知人の漫画家のデザインで新調。「左右対称のデザインのものを作ってもらった。色はナイショです」。演技構成も詳細は明かさなかったが、修正した。
直前合宿を行ったシムズベリーのリンクは、前回06年トリノ五輪で金メダルを獲得した荒川静香も最終調整を行った場所で、ゲンもいい。実は日焼けサロン通いが、意外にも体調維持にも役だったという。「向こうは寒くて、体を温めるのにもよかった」と笑った。
この日は経由地のカナダ・トロントで、荷物搬入の際のトラブルに巻き込まれて航空機を乗り換え、当初の予定より約3時間も遅れた。合宿中には靴ずれも起こしたが、心を乱すことはなかった。「変なプレッシャーもなく、平常心を持ってここに入ってくることができた。五輪は戻ってきたというより、もう1度この舞台に参加できるうれしい気持ちが強い。最高の演技をしたい」。15位に泣いたトリノ五輪の姿はない。肌にまでこだわる余裕に、メダルへの自信が感じられた。【高田文太】
[2010年2月16日9時37分 紙面から]
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