フィギュア
Figure Skating織田ミスなし4位でメダル圏/フィギュア
<バンクーバー五輪:男子フィギュアスケート>16日(日本時間17日)◇ショートプログラム◇パシフィック・コロシアム
五輪初出場の織田信成(22=関大)が、ショートプログラム(SP)で4位につけた。4つのジャンプをミスなくこなし、3位の高橋大輔(23)とは5・40点差。18日(日本時間19日)のフリーで、逆転のメダル取りに挑戦する。
演技を終えた織田は、放心状態だった。「なんかものすごく緊張していたので、あっという間に終わった。自分としては楽しめたかなと思います」。演技前の6分間練習で、戦国武将・織田信長の末裔(まつえい)と紹介された。緊張で、耳に入らなかった。だが、マキシム演奏の曲「死の舞踏」が始まると集中した。
トリプルアクセル、ルッツ、トーループも決め、最後のフリップも成功させた。大きなミスもなく滑り切った。「思った以上に、五輪という舞台で点数をいただけたので、満足いく出来だったと思います」。フリーの出来次第では、メダルを狙える位置につけた。
長かった五輪への道のり。05年12月の全日本選手権で優勝し、06年トリノ五輪切符をつかむも、表彰式の約1時間後に訂正された。判定ミスが発覚し、五輪への道は閉ざされた。一晩中、泣いた。母の憲子コーチからは「実力を身につけて(代表権を)取っていけばいい。私もこれから一生懸命、勉強して教えるから、あなたも頑張りなさい」と言われた。以来、恨み節は封印し、バンクーバーにたどりついた。
柔らかい表現力は、バレエ仕込み。中学時代、「自分は手の動き、指の表現がきれいじゃないから」と、姉が通うバレエ教室に押しかけた。女子に交じって、動きを見てもらった。今も時間があれば、アドバイスをもらう。この日の演技後は「日本から応援してくれる人たちの言葉を聞いて、勇気づけられました」とも言った。
フリーは「チャプリンメドレー」を踊る。喜劇役者を演じるなら、緊張による、こわばった顔は禁物。心から笑えた時、結果は必ずついてくる。【佐々木一郎】
[2010年2月18日9時10分 紙面から]
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