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Figure Skating高橋4回転金獲り!本田氏も太鼓判
高橋大輔(23=関大大学院)が、4回転ジャンプを決めて日本男子初の五輪金メダルをつかむ。18日(日本時間19日)のフィギュアスケート男子フリーに向けて高橋は17日、バンクーバー市内の練習専用リンクで約40分間の最終調整を行った。指導する02年ソルトレークシティー五輪4位の本田武史氏(28)は、勝負のポイントの4回転トーループについて「今季一番状態はいい」と太鼓判を押した。SP首位のプルシェンコ(ロシア)とわずか0・60点の3位から、今季未成功の大技で頂点に挑む。
小差でひしめくライバルの前で、高橋が文句のつけようのない4回転を決めた。SPの上位6選手が同時にリンクに立った、この日の公式練習。終盤に見せた強烈なデモンストレーションに、見守った日本代表関係者から大きな拍手が起こった。ライバルたちが練習に没頭していて見ていなくても、高橋が4回転を決めたことを察知できるほど大きな拍手。大一番前日、SP首位のプルシェンコ、同2位のライサチェク(米国)に大きな重圧をかける1発だった。
練習を見守った本田氏は「今季一番状態はいい。足りない部分があれば、最後のアドバイスをしようかと思っていたけど、その必要はなかった」と絶賛した。4回転の前には同じ軌道の助走から3度、3回転トーループを決めていた。本田氏は「最初の1回は予定通りの3回転。あとの2回は4回転を跳ぼうとした結果の3回転。4回転を跳ぼうとして3回転で着氷できるのは好調の証し」と説明。きれいな回転軸を保つからこそ、踏み切りが甘ければとっさに3回転に切り替えることができる。転倒や着氷の乱れがなければ大幅な減点はなく、メダル圏外へと転落する可能性は低い。
持ち前の表現力に4回転が加われば、世界一になることは証明済みだ。4回転を決めた08年2月の4大陸選手権でマークした、フリーと総合の得点は、現在も歴代世界最高として残る。
滑走順も高橋を後押しする。高橋がフリーで滑るのは全24人中22番目。姉のように慕う4年前のトリノ五輪女子金メダリスト荒川静香も、現在の高橋と同じ小差のSP3位で、24人中21番目の滑走だった。今回は連覇を狙うプルシェンコ、荒川の時は世界女王のスルツカヤと、本命視されるロシア人が最終滑走者。今回は世界王者ライサチェク、荒川の時はコーエンと、対抗とみられる米国人は先に滑る。本人も周囲に「滑りやすい順番」と話している。日本男子フィギュア初の五輪メダルが、金メダルとなる準備は整った。【高田文太】
[2010年2月19日9時20分 紙面から]
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