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鈴木の苦難ストーリーに海外メディア共感

 初出場の鈴木明子(24=邦和スポーツランド)は、前日のバンクーバー入り後初めて、本番リンクで練習した。09年2月の4大陸選手権で滑ったことがあるが「リンクの大きさや、壁の色が変わって、雰囲気も変わってた。滑った感触はよかったです」と話した。

 選手村の雰囲気も楽しんでいる。「毎日、『五輪ってすごいな~』って何回言っているか分からない」としみじみ言った。日本では、曲をかけて通して滑る練習を繰り返した。フリーのステップは少し変えた。衣装も手直しした。万全の準備が明るい表情に表れた。

 記者会見では、摂食障害を乗り越えた過去が外国人記者から注目された。「すべての出来事は、自分が今ここにいるためにあったんだと思います」などとコメント。浅田、安藤に比べて世界的知名度は低いが、苦難を乗り越えたストーリーは、共感を集めつつある。

 テレビ局の仕事で訪れた前回金メダルの荒川静香さんは、鈴木が師事する長久保コーチに指導を受けたこともあり、会見後は外国人記者から質問攻め。鈴木について聞かれると「誰よりスケートを純粋に楽しんで、取り組む気持ちが人に伝わるスケーターです」と紹介していた。【佐々木一郎】

 [2010年2月22日7時16分 紙面から]


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