フィギュア

長い手足を駆使しながら、本番会場のリンクでストレッチをする安藤

　安藤美姫（２２＝トヨタ自動車）は２１日（日本時間２２日）、最終滑走を意味する「３０番」の札を見た瞬間、天を仰いだ。「最終滑走は嫌だなと思っていたけど、引く気がしていた」と苦笑い。それでも、逆転優勝した０７年世界選手権も、フリーで最終滑走と験は悪くない。「緊張すると思うけど、最終滑走で悪い演技をしたことがないのでプラスに考えて頑張りたい」と、気を取り直していた。

　最近２シーズンで、ＳＰで金の得点を上回ったことがあるのは昨年１２月のＧＰファイナルの安藤だけ。ＳＰの「レクイエム」の冒頭では、今季１度も成功がない２連続３回転を跳ぶ予定。「やらないといけない（という）気持ちになっている」と、得点の上積みを狙っている。

　「男子で一番心に残ったのはウィア（米国）。結果よりも心に残る演技をするのが大事。１人でも多くの人の記憶に残してもらいたい」。注目されるのはうれしいことと、最終滑走を前向きにとらえていた。

　［2010年2月23日9時38分　紙面から］

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