フィギュア

　金妍児（１９＝韓国）は恩師の２２年前の経験を生かす。２２日の最終調整は２連続３回転を決めるなど絶好調。ＳＰ前日にもかかわらず、フリー曲を流すなど、逆に得意とするＳＰの「００７」への自信を示した。残る課題はメンタル面だが、カナダ人のオーサー・コーチは「彼女は私がカルガリー五輪で銀メダルを取った時のことを知っている。私たちはその経験を共有している」と強調した。

　８８年のカルガリー五輪で優勝候補の１人だった同コーチは、自国開催で重圧を受け、銀メダルに終わった。その経験は、０７年からの金への指導でも生きている。同コーチは浅田の好調ぶりにも「自分たちの仕事に集中するだけ」と冷静。金は浅田と同じく無言だったが、報道陣に１０分以上も雄弁に語った同コーチの余裕ぶりが、金の良好な状態を表しているかのようだった。

　［2010年2月24日9時51分　紙面から］

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