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美姫SP4位に「悔しい…」/フィギュア

迫力のある演技でSP4位につけた安藤(撮影・上田博志)
迫力のある演技でSP4位につけた安藤(撮影・上田博志)

<バンクーバー五輪:女子フィギュアスケート>◇23日(日本時間24日)◇パシフィック・コロシアム

 07年世界選手権覇者の安藤美姫(22=トヨタ自動車)は、64・76点でメダル射程圏の4位につけた。攻めの姿勢を貫いたが、3回転+3回転の連続ジャンプに失敗した。SP3位のロシェット(カナダ)との差は6・60点。25日(日本時間26日)のフリーは、逆転での表彰台を狙う。

 後悔はしていないが、悔しさが残った。今季1度も成功していない連続3回転ジャンプは、後半が回転不足になった。最終滑走者の安藤は「自分らしく、練習したことを発揮したいと思ったから」と挑戦の理由を説明した。3回転+2回転の安全策なら、得点は上積みできた。だが、攻める方を選択した。

 モロゾフ・コーチも、意見は同じだった。「信じてくれている。今までだったら安全策というところを、何も言わずに見守ってくれた。すっきりしていますけど、点数はやっぱり悔しいです」。得点は伸びなかったが、コーチと一体となって攻める姿勢を貫けたことは、フリーへ向けての武器になる。

 「1度目の五輪と2度目は全然違うよ」。前回五輪で金メダルを取った荒川静香さんの言葉は、今も胸に残る。以前は、06年トリノ五輪で引退し、結婚して、22歳で出産する夢を描いていた。ママとして、五輪に連れて行ってもらうことまで考えたこともある。あれから4年、子供じみた考えはなくなった。落ち着いて、競技に向き合っている。

 逆転メダルがかかるフリーに向け、安藤は言う。「4年前から成長したねって言われるように頑張る。自分らしさを忘れずに、最後だと思って頑張りたいです」。演じるのは「クレオパトラ」。4年前と違い、演技力や表現力が武器になる。モロゾフ・コーチは、逆転の可能性について「すべてが起こり得る。それが五輪だ」と上を見た。【佐々木一郎】

 [2010年2月25日8時20分 紙面から]


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