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田山19位ソチへ越からバトン/スケルトン

越(左)から後継者に指名され田山(共同)
越(左)から後継者に指名され田山(共同)

<バンクーバー五輪・スケルトン:男子>◇19日(日本時間20日)◇ウィスラー・スライディングセンター

 日本時間20日、スケルトン男子3、4回戦が行われ静岡・富士宮北高出身の田山真輔(27=システックス)が、4本合計3分35秒28の19位で、今大会で引退する越和宏(45=同)を順位で1つ上回った。すでに全日本選手権などで先駆者を上回る成績を残していたが「最終的に勝ててうれしい」と、成長した姿で送り出した。

 3回戦まで20位以内が出場できる4回戦、19位の田山は攻めた。スタートダッシュを決めると、前半でスピードに乗った。3回戦でミスした最後のヤマ場「サンダーバード」を乗り切り、53秒36のベストタイムをたたき出した。順位こそ上げられなかったが「滑りもタイムも良かった。笑顔で終われるのがうれしい」。滑走後は、1順先に滑り終えた越が歩み寄り、バトンを渡すかのように肩をたたいてたたえた。

 長く第一人者として競技を支えてきた越から後継者に指名されると「ソチ五輪でメダルを狙うと言えるようになりたい。世界のトップとは大きな差がある。これから汗をかいて練習して近づけたい」と話した。F1レーサーを夢見て、自転車で富士山を下りスピード感を養った。大学1年の時、02年ソルトレーク五輪をテレビで見て、スケルトンに出会った。「簡単に五輪に出られる」と動機は不純だったが「体も大きくしないといけないしやることはいっぱいある」。初の五輪が新たなリーダーの自覚を芽生えさせた。【松末守司】

 [2010年2月21日11時42分 紙面から]


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