スピードスケート

４分７秒３６で６位入賞を果たした穂積。後方は優勝したサブリコバ

＜バンクーバー五輪・スピードスケート：女子３０００メートル＞◇１４日（日本時間１５日）◇五輪オーバル

　穂積雅子（２３＝ダイチ）が日本の長距離エースの意地を見せる６位入賞を果たした。Ｗ杯総合１位のサブリコバとの同走。序盤は食い下がり、その後は突き放されたが、設定していた１周３２秒台のラップを終盤まで維持した。４分７秒３６で同会場での昨年の世界距離別選手権より１秒２７縮めた。それでも表彰台を狙っていただけに「すごく悔しい。強くなりたい」と目は涙でぬれていた。

　今季のＷ杯総合ランクは５位。現在の地位より１段階上のメダル獲得を目指し、羽田コーチには「優勝タイムは何秒ですか」と貪欲（どんよく）に聞き、同コーチも「絵に描いたモチになるんじゃないかと思うくらい、本人は高い目標のラップを設定している」と驚くほどだった。穂積には昨年の遠征中に箱根駅伝を題材にした「風が強く吹いている」を読み、心に響く一文があった。「長距離の最大の褒め言葉は、速いのではなくて強いこと」。２４日の５０００メートルで、強さを再証明する機会がある。

　［2010年2月16日10時14分　紙面から］

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