スピードスケート

Speed Skating

吉井「相乗」５位／Ｓスケート

: ゴール後、ガッツポーズする吉井（撮影・たえ見朱実）

＜バンクーバー五輪・スピードスケート：女子５００メートル＞◇１６日（日本時間１７日）◇五輪オーバル

　吉井小百合（２５＝日本電産サンキョー）が、トリノ大会の９位を上回る５位入賞を果たした。３位と０秒３６差でメダルに及ばなかった。

　吉井が１０００メートルでのメダル獲得へ、自信を深める成績を残した。２回目は好スタートを切ると、課題の後半のラップでも伸びて２７秒８８をマーク。１回目よりタイムを０秒１３伸ばして３８秒４３でゴールし、今村代表監督とハイタッチ。「１本目も２本目も集中することができた。レースに向かう気持ちがトリノ五輪と違った。この舞台を目指してやってきたから」と笑みがこぼれた。

　今季はメダルに近い１０００メートルに練習のウエートを置いてきた。その影響でトリノ五輪後、毎シーズン上がっていたＷ杯５００メートルの表彰台に、今季は１度も上がっていない。だが、１０００メートル用の練習を積むことで「持久系の練習で、後半も足が伸びてきていいスケーティングができる」と、波及効果が表れ始めた。

　レース前の朝には前日、男子５００メートルで銀メダルに輝いた同僚の長島と握手をかわし「いい流れをつくったからお前も頑張れ」と励まされた。４年前のトリノ五輪は５００メートルで９位、１０００メートルで１５位。２度目の大舞台を「スケートに四半世紀も取り組んできたことの、１つの集大成」と位置付ける。１０００メートルでのメダル獲得が１つの答えになる。

　［2010年2月18日9時8分　紙面から］