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15歳美帆、ビリデビュー/Sスケート

同組で走るレンプルに独走を許す高木(撮影・上田博志)
同組で走るレンプルに独走を許す高木(撮影・上田博志)

<バンクーバー五輪・スピードスケート:女子1000メートル>◇18日(日本時間19日)◇五輪オーバル

 スピードスケート史上最年少五輪代表の高木美帆(15=北海道・札内中)の五輪初レースは、ほろ苦い結果となった。女子1000メートルに出場し、1分19秒53で完走者の中では最下位の35位。それでも大きくわいた7600人収容の会場で、重圧にも負けず堂々と滑りきった。

 高木が待ちに待った大舞台のスタート地点に胸を躍らせて向かうと「ミホ・タカジ~」のコール。発音を間違えられ、会場のスクリーンにアップで映し出された、あどけない顔が思わず緩んだ。舞い上がっても不思議ではない状況でも自分を見失わない。「悔いが残るところもあるんですけど、ここで滑ることができていい経験になりました」と振り返った。

 地元、カナダの有力選手、レンプルと同走した。会場は割れんばかりの声援に包まれたが、高木は「気にならなかった」。スタートこそ硬さが見られたが、ラストは必死に足を動かし持ち前の粘り強さを見せた。35位とほろ苦いデビューに「体が動いたけど空回りしていたかな。でも1回経験したんで次は大丈夫」と、大きな“財産”を得た。

 昨年末の五輪代表選考会の3000メートルで3位。1000メートルも1500メートルも表彰台に上がり、五輪代表入りすると、その一挙手一投足が注目されるようになった。「目立つのは嫌いじゃない」と話していたが、13日の男子5000メートルを観戦すると心の均衡は崩れた。味わったことのないような会場の雰囲気に「怖い」と、関係者にぽつりとつぶやいた。2日後には予定になかった男子500メートルを観戦し「感じるものがありました」と、経験を通して恐怖を乗り越えた。

 北海道幕別町の実家の居間には、小3年時にあこがれの岡崎と並んで撮った写真が飾ってある。観戦した母美佐子さんは「まさか同じ舞台に立つとは…。少しは成長したかな」と話した。

 この日、推薦入試を受けていた帯広南商高の合格が内定したが、浮かれた様子はない。「1回滑って、感じをつかめた。この経験を生かしたい」と、21日(日本時間22日)の女子1500メートルに目を向けていた。【松末守司】

 [2010年2月20日9時58分 紙面から]


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