スピードスケート
Speed Skating小平、銅に0秒24差5位/Sスケート
<バンクーバー五輪・スピードスケート:女子1500メートル>◇21日(日本時間22日)◇五輪オーバル
スピードスケートの小平奈緒(23=相沢病院)が女子1500メートルでは92年アルベールビル五輪銅メダルの橋本聖子に次ぐ5位入賞の成績を挙げた。1000メートルに続く連続入賞で、名実ともに日本女子エースとして14年ソチ五輪はメダル獲得の期待がかかる。同競技の日本史上最年少五輪代表、15歳の高木美帆は23位で成長の跡を見せた。田畑真紀は19位、吉井小百合は26位だった。
最後はフォームが崩れていた。小平が言うことを聞かない足をがむしゃらに動かしてゴールを駆け抜けた。掲示板を見る。1分58秒20。設定通りのタイムに驚いた。拳を握り締めた。「満足感と驚きでガッツポーズが出た」。達成感が体を突き動かした。
その時点で首位に立ったものの、後続に抜かれて5位に終わった。だが世界でも層の厚い種目で、92年アルベールビル五輪で銅メダルを獲得した橋本聖子(日本選手団団長)に次ぐ好成績を収めた。18日の1000メートル5位に続く連続入賞で、この2種目での入賞も橋本団長に続き2人目だが「聖子さんは銅メダルだし、その努力にはまだまだかなわない」と控えめだった。
スケートが好きでたまらない。就寝時に、3種目の世界記録を持つあこがれのクラッセン(カナダ)のトリノ五輪金メダルのDVDを見ると「寝付きがいい」という。空港での待ち時間を利用して、お茶をしながら結城コーチとスケート理論を語り合う。関係者も「ずっとスケートの話をしている」と苦笑いするほどだ。
だがらスケートに貪欲(どんよく)だ。苦手のスタートは、スペシャリストの及川佑から「ピストルに反応しないで、自分のタイミングで出ろ」と極意を聞き出した。この日のレース展開も、参考にしたのは橋本団長の金言。昨年からミーティングで言われていた「80%の力で120%の成果を出せ」の言葉はノートに書き留めている。はやる気持ちを抑え、序盤のスピードをセーブして後半勝負。残り2周で長距離系の強豪に近い30秒63、32秒40のラップを刻んだ。
この種目での今季W杯ランクは18位。だがW杯では500、1000メートルなど3日間で4レース戦うこともあり、疲労で本来の力を出せなかった。今五輪は6日間で3レースと余力十分だった。世界は確実に近づいている。「日本というより世界のトップを目指して、志を高く持ってやっていきたい」。4年後に世界の頂に立つことを夢見ている。【広重竜太郎】
[2010年2月23日9時40分 紙面から]
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