“義足の英雄”の母が聖火リレー最終走者に?
2010年1月29日
五輪開幕14日前!
1月28日 木曜日 曇り 朝の気温7度
今朝のブリティッシュ・コロンビア州北部地方はマイナス25℃。州の東部はマイナス7℃。1つの州内でこんなに気温差があるのです。ブリティッシュ・コロンビア州は南北に1300キロメートル、東西に700キロメートルの大きさがあります。これは本州がすっぽりと収まる大きさ。ですから州内各地の気温も、日本の全国予報に匹敵するくらいバラエティに富んでいます。バンクーバーは州の南部に位置していて州内はもちろん、カナダ全体でも気候が一番穏やかな地域と言われています。
さて、みなさんはバンクーバーが州都ではないということをご存知でしたか? バンクーバーから1時間半のフェリーで行けるバンクーバー島の南端に位置するビクトリアが州都なのです。バンクーバーは経済の中心地でビル街が目立ちますが、ビクトリアはイギリスが統治を始めた19世紀頃の雰囲気が漂う、どこかヨーロッパの小都市ふうの州都なのです。
ビクトリアは日本人にも人気の観光地です。私も年に2度ほどB&B(ベッド・アンド・ブレックファスト、日本の民宿のようなもの)を予約して、束の間のプチ・ヨーロッパ滞在気分を楽しむことがあります。島と島の間を縫うように行き交うフェリーで旅気分もバッチリ。バンクーバーに来る方の小旅行先としておすすめです。ちなみに、バンクーバー国際空港から飛行機で行くこともできます。
ビクトリアに住む日本人発の観光情報が掲載されているサイトはこちら。http://www.thechocolatemoose.ca/attractions.html
ビクトリアは昨年10月から始まった聖火リレーの出発点となった場所。州議事堂前での聖火の点火セレモニーが行われ、最初の聖火ランナーを送り出したのが91日前です。すでに1万人以上が参加し、カナダ中を巡って、総延長4万5000キロメートルに及ぶ聖火リレーの旅も終盤に入りました。
そろそろ最後のランナーが誰か気になるのは私だけ? 昨年、地元メディアがある人物のお母さんを最終ランナーにという報道をしていました。
その人物とはテリー・フォックス。1980年にがんの研究のための募金を募るため、義足でカナダ横断マラソン「希望のマラソン(マラソン・オブ・ホープ)」にチャレンジした若者です。彼は81年に志半ばの22歳で亡くなってしまいましたが、その意志を継いだ「テリーフォックス・ラン」は今では毎年世界中で実施され、多くの募金を集めています。たくさんのカナダの英雄の中で、彼のお母さんのお名前が挙げられるのは必然かもしれません。
※今回の写真はビクトリア在住の山本直子さんの提供です。
※日記を書く方法はこちらで紹介しています。