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シニアで初めて表彰台逃す/浅田真央10

2010年2月09日

 NHK杯、GPファイナル、全日本選手権と3連勝で08年を締めくくった浅田真央は、バンクーバー五輪まであと1年と迫った昨年2~3月、ライバル金妍児(韓国)との2連戦に臨んだ。

 五輪の会場で行われた2月の4大陸選手権のショートプログラム(SP)では、自己ワーストタイとなる6位で発進した。対する金は、世界歴代最高得点をマークして首位。得意のフリーは1位と巻き返したが、優勝した金とロシェット(カナダ)には及ばず3位に終わり「この会場に何回も来るのはいいことだと思うので、準備が良くない中では(この経験は)良かったです」と、前向きに話すのが精いっぱいだった。

浅田真央
09年3月、世界選手権フリーの演技後、うつむく浅田

 帰国すると間もなく中京大にサブリンクが完成。リンクサイドには演技をチェックできるよう、2つの大きな鏡が配置されるなど、練習環境はさらに充実した。満を持して3月、シーズンの最大の目標としていた世界選手権(ロサンゼルス)に出場した。

 SPでは1カ月前の4大陸選手権から大幅に得点を上積みしたが、SP世界歴代最高得点を出した金とは10・06点差の大差。フリーでは衣装を黒から赤紫に変えて逆転を狙ったが、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒して順位を1つ下げて4位と、シニア22試合目で初めて表彰台を逃した。すごみを増した演技の金は、女子初の200点の大台を突破して優勝した。

 「五輪まで少ししか時間がないので、練習を頑張りたい」。思うような結果を残すことができないまま五輪前シーズンを終えた浅田には、珍しく悲愴(ひそう)感が漂った。(つづく)【高田文太】


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冬のヒロイン
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バンクーバー五輪代表の女性アスリートを取り上げた日刊スポーツ紙面連載です。

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