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ヨナに連勝、大きな自信/浅田真央9

2010年2月06日

 08年11月のフランス杯で2位に終わった浅田真央は、タラソワ・コーチとロシアでの5日間の緊急合宿で、失いかけていた自信を取り戻した。フランス杯から約2週間後のNHK杯(東京)のフリーでは、当時、女子の国際大会では誰も成功していなかった2度のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑戦。2回目が回転不足と判定されて成功はしなかったが「残念だけど、それは次への課題」と、手応えを口にするほど納得できる滑りだった。

 そのNHK杯から2週間後、ライバル金妍児の地元韓国で開催されたGPファイナル(韓国)に臨んだ浅田はフリーで、再び2度の3回転半にトライして成功させた。女子の国際大会史上初の快挙に韓国のファンから大きな拍手と歓声を浴びた。後から滑ったショートプログラム(SP)首位の金がミスを連発し、3年ぶり2度目のGPファイナル制覇。「(ジャンプが)認定されてうれしく思うし、すごく達成感もある。攻める気持ちを忘れずにいたかった。大きな自信になる」と喜んだ。

浅田真央
フィギュアGPファイナルを制した浅田。左は2位の金

 優勝した3月の世界選手権(スウェーデン)に続いて金に2連勝。浅田は「ヨナ選手はスピード感があるし、一緒に滑ることでいい刺激になる。これからも、お互いに刺激を与え合えたらいい」と、笑みを浮かべながら、同い年のライバルへの気持ちをストレートに表現した。対照的に3連覇を阻止された金は「地元開催の国際大会は初めての経験だったので、ナーバスになってしまった」と唇をかんだ。

 シーズンの出だしはつまずいたものの、年末の全日本選手権を制するなど、浅田の五輪プレシーズンは順風満帆とみられた。しかし、シーズン後半に照準を定めていた金がこのまま終わるわけがなかった。(つづく)【高田文太】


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冬のヒロイン
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バンクーバー五輪代表の女性アスリートを取り上げた日刊スポーツ紙面連載です。

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