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4回転なしでもいいくらい/フィギュア

2010年2月18日

<バンクーバー五輪:男子フィギュアスケート>16日(日本時間17日)◇ショートプログラム◇パシフィック・コロシアム

 メダルを取るのに絶対にミスできないショートプログラム(SP)で、高橋選手は、今季最高の演技をしました。最初の連続ジャンプで、ジャンプの間が詰まったように見え、少し慎重かなとも感じました。しかし、2つ目のジャンプを跳び終えてからは勢いに乗りました。

 大技の4回転を成功させたトップのプルシェンコと、わずか0・60点差です。高橋選手は3度のジャンプの合計点では負けていますが、ステップや芸術を表す5項目の全得点では上回りました。4回転がなくても、十分に戦える証拠です。

 プルシェンコはさすがでした。ですがまだ攻略方法はあります。ジャンプなどの1つ1つの要素は非常に高いレベルです。しかし、トリノ五輪以降、毎シーズン、規則のマイナーチェンジが行われてきました。自身の滑りの流れを切らさずに最後まで演じる点で、少しすきがありそうです。5項目の中の1つ、要素と要素をスムーズにつなぐ部分の採点は、この日も、6・80点と低い得点でした。

 高橋選手は、練習で好調だと聞いています。SPでの勢いに乗り、フリーで4回転を成功させてほしい。ただ、転倒のリスクが高い4回転を跳ばなくても、他の要素で高いレベルと確実にプラスの点を取る内容で滑れば、さらに上のメダルにも十分手が届くでしょう。織田選手も4回転をどうするか。確実な演技を心がけることでメダルに手が届く位置にいます。(カルガリー五輪代表、プリンスホテル所属)


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評論家・八木沼純子
八木沼純子(やぎぬま・じゅんこ)
 1973年(昭48)4月1日、東京都生まれ。5歳でスケートを始め、88年世界ジュニア銀メダル。同年カルガリー五輪代表となり、94年NHK杯では3位に食い込んだ。95年世界選手権を最後にアマチュアを引退しプロに転向した。元内閣総理大臣の松方正義の玄孫。早大卒。159センチ。

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