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小さなミスが順位決める/GPファイナル

2009年12月06日

 五輪代表が決まる舞台で、安藤選手も織田選手も、緊張したのは当然です。この経験が、五輪のメダルがかかる舞台でもきっと生きてくると思います。技術も大事ですが、五輪はどれだけメンタルがタフであるかの勝負。今回で得た自信は必ず役に立ちます。

 安藤選手は、得意なサルコージャンプでミスをしたのが惜しかった。あれがなければ、優勝したのではないでしようか。表現力を示す5項目では、金妍児選手とわずか0・4点の差。ジャンプの小さなミスが順位の差となったように思います。五輪では、このようなミスが明暗を分けます。

 ただ、トリノ五輪を1度経験したのは、安藤選手の強みです。ピーキングや試合環境など、どのように五輪に挑めばいいか分かっていると思います。金妍児選手も、もし浅田選手が代表になっても初出場。安藤選手のトリノでの経験は大きなアドバンテージになるのではないでしょうか?

 織田選手は、4回転を回避しましたが、懸命な判断でした。今できているジャンプを磨き、さらに加点をもらえるようにすることが五輪でのメダルにも近づくと思います。五輪は何が起きてもおかしくない舞台。4回転だけにこだわると、他のジャンプにも影響を及ぼす可能性もあります。やはり五輪はメンタルが大きな鍵となりそうです。(カルガリー五輪代表、プリンスホテル所属)


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評論家・八木沼純子
八木沼純子(やぎぬま・じゅんこ)
 1973年(昭48)4月1日、東京都生まれ。5歳でスケートを始め、88年世界ジュニア銀メダル。同年カルガリー五輪代表となり、94年NHK杯では3位に食い込んだ。95年世界選手権を最後にアマチュアを引退しプロに転向した。元内閣総理大臣の松方正義の玄孫。早大卒。159センチ。

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